いごん・ゆいごんと言ったりしますが、意味は同じです。
一般的にはゆいごんと呼びますが、法律職にある方はいごんと呼ぶ傾向があります。
遺言は死亡した人の最終の意思表示に法律的な力を認め、その意思
誰がどの財産を取得したのかを証明できる書類です。
誰かが亡くなると、その方の財産は相続人各自の持ち分に応じ共同所有となります。
共有状態だと不都合が生じます。
不動産を売却したければ共有者全員の合意が必要です。
また共有者の誰かが亡くなると、その方の相続人が増えて関係者が増えます。
多くの共有者全員の合意を取っていく手続きは負担です。
このような状態を解消するために相続人間で話し合いをします。
遺産を各相続人でどのように分けるのかを決めます。
これが遺産分割協議です。
遺産分割協議に期限はありません。
特段の事情がなければいつでも出来ます。
遺産分割協議が行われると、原則その遺産は決められた人が最初から取得していたことになります。
しかしこのままでは外から見たときに誰がどの財産を取得したのかが分かりません。
そこで亡くなった方のどの遺産を誰がどれだけどのように取得したのかを分かるようにする必要があります。
例を見てみましょう
例)被相続人:Xさん 遺産:甲不動産・乙貯金 相続人:Aさん・Bさん
話し合いで甲不動産は相続人Aさんが相続し、乙貯金はBさんが相続すると話し合いがまとまったら、それをそのまま文書に落とします。
具体的に分かりやすく記載してあれば問題ありません。
そして協議が成立した日付、相続人全員の署名と実印押印するともう完成です。
実印を押印したのが本人に間違いないことの証しとして印鑑証明書も添付します。
遺産分割協議書の作成目的は3つです。
遺産を誰が取得したのかをはっきりさせること
当事者間で後から話が違うなどの揉めごと防止
各手続き先への遺産を相続した人が誰であるかの証明です。
公証証書という文書で協議書を作成した場合には実印の押印は不要です。